「裂果」全編掲載しました

事務局から許可を頂き、小島信夫文学賞を頂いた「裂果」をカクヨムに全編掲載しました。約10万字の長編になります。

kakuyomu.jp

小島信夫文学賞

このたび「裂果」という小説で第9回小島信夫文学賞をいただきました。

今後どのように公開されるのか(あるいはされないのか)私にもまだわかりませんが、せっかくなので多くの方の目に触れるような形になるといいな、と思います。

 

この小説の舞台は有機ミカン農家であり、「食の安全」が主要テーマになっています。

書こうと思ったきっかけのひとつは「「ゼロリスク社会」の罠」(佐藤健太郎、光文社)で、非常に読者を考えこませる内容でした。

以前から何となく考えていたもやもやしたことがこの一冊で明確になったような気がして、いてもたってもいられず「裂果」を書きました。

 

連日嬉しいお知らせができ、とてもありがたいです。

今後も精進していきます。

「ポロロッカの子」発売

本日、電子書籍ポロロッカの子」が発売になりました。

だいたいハードカバーで300ページ相当の長さかと思います。

初稿を書きあげてから一年とちょっと。助言をいただきながらどうにか完成することができました。

ノベラボ掲載版を読んでくださった多くの方に御礼申し上げます。

ラストは大幅に改稿していますので、すでに一読された方も楽しんで頂けると思います。

 

最初からずっとイメージにあったのは、男が橋を渡る情景です。

橋の両岸はまったく違う世界で、男はその間に架かる橋を行き来している。

そこから<日系ブラジル人の少年>という造形が生まれました。

いったん思いつくとどんどん派生し、イメージが膨らんでいきます。それでも「橋を渡る」ということだけはずっと離れず頭に残っていて、物語中でもたびたび橋が登場することになりました。

 

この場を借りて参考文献一覧を掲載しておきます。

ポロロッカの子」を読んでさらに周辺知識を深めたいという方がいらっしゃれば、お役に立てば光栄です。

・出稼ぎ派遣工場 自動車部品工場の光と陰(池森憲一、社会批評社

・デカセーギ 逆流する日系ブラジル人(大宮知信、草思社

・新装増補版 自動車絶望工場鎌田慧講談社

・「出稼ぎ」から「デカセギ」へ ブラジル移民一〇〇年にみる人と文化のダイナミズム(三田千代子、不二出版)

・自動車工場のすべて(青木幹晴、ダイヤモンド社

在日ブラジル人の教育と保育の変容(小内透、御茶の水書房)

・新版 在日外国人の教育保障 愛知のブラジル人を中心に(新海英行/加藤良治/松本一子編著、大学教育出版)

・外国人の子どもと日本の教育 不就学問題と多文化共生の課題(宮島喬/太田晴雄編、東京大学出版会

・ルポ 差別と貧困の外国人労働者安田浩一、光文社)

・南米ブラジル人からのメッセージ 素晴らしき夢・出稼ぎ(サイ・メディア研究会/パトリモニオ トーキョウ企画、柏書房)

略歴

小説を書いています。

2016年 第3回ふるさと秋田文学賞受賞「たちきる」

第12回ノベラボグランプリ受賞「ポロロッカの子」

2017年 第8回野性時代フロンティア文学賞奨励賞「うつくしき屑」

電子書籍ポロロッカの子」(ディスカヴァー21)発売

第9回小島信夫文学賞受賞「裂果」

 

〇 「裂果」はこちらで全文公開中です。

kakuyomu.jp

 

〇「たちきる」はこちらで全文公開中です。

common3.pref.akita.lg.jp